「個人事業」における、青色申告の特典とは?(白色申告との比較)

2017年07月17日

  本日もご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
 私は、群馬県太田市にある会計事務所、税理士の堀越 誠と申します。

  個人事業の青色申告に関する、代表的な特典を白色申告との比較で簡単にまとめると、
 次の通りとなります。

  ①青色事業専従者給与
 青色:専従者に支払った給与のうち、適正と認められる金額を、全額必要経費
    算入することができます。
 白色:一定の金額(最高50万円、配偶者は86万円まで)しか必要経費として控除する
    ことができません。

  ②純損失の繰越控除
 青色:純損失(赤字)の金額を翌年以後3年間にわたって繰り越すことができます。
 白色:純損失(赤字)の金額のうち、「変動所得の損失の金額」と「被災事業用資産の  
    損失の金額」のみ3年間にわたって繰り越すことができます。

  ③純損失の繰戻し還付
 青色:純損失の金額を前年に繰り戻して、所得税の還付を受けることができます。
 白色:摘要なしです。

  ④小規模事業者の現金基準
 青色:前々年分の不動産所得の金額および事業所得の金額(青色事業専従者給与を必要経費
    に算入する前の金額)の合計額が300万円以下の者は、現金主義によって所得を計算することが
    できます。
 白色:摘要なしです。

  ⑤青色申告特別控除
 青色:備え付けている帳簿によって、所得を計算するうえで65万円または10万円のいずれかを
    控除することができます。
 白色:摘要なしです。

  ⑥少額減価償却資産の特例
 青色:取得価額が30万円未満の少額減価償却資産は、業務の用に供した年に、一括処理で、
    全額必要経費に算入することができます(年間で300万円が限度)。
 白色:取得価額が10万円未満のものに限られます(消耗品費)。

  ⑦貸倒引当金
 青色:個別評価、一括評価による貸倒引当金の計上が認められます。
 白色:個別評価による貸倒引当金の計上のみ認められます(貸倒れ確実な場合のみ)。

  ⑧更正の制限
 青色:帳簿調査に基づかない更正を受けることがありません。
 白色:帳簿調査に基づかない更正を受けることがあります(推計課税)。

  ⑨不服の申し立て
 青色:更正があった場合に、異議申し立てか、直接審査請求かを選択することができます。
 白色:異議申し立てを経なければ、審査請求をすることができません。

 ☑大切なポイントは、青色申告は、法人でも個人でも、どちらでも行うことができます。
  青色申告は、白色申告と比べて、様々な優遇措置(特典)があります。
  その数は、約40項目以上です。
  これらを必要に応じて有効に行う事で、節税対策等に役立てることができるという事です。

 本日も誠にありがとうございます。 堀越まこと経営会計事務所 堀越

  |