本日もご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
私は、群馬県太田市にある会計事務所、税理士の堀越 誠と申します。
新規でお店を開業したり、会社を開始するには多額の設備投資や商品の仕入費用などが
かかってきます。さらに従業員への給与支払いや、家賃等の固定費も定期的にかかってまいります。
特に、従業員の給与支払いや、事務所・店舗家賃等の固定費、さらには、融資を受けている場合は
借入金の返済・利息の支払いが毎月毎月定期的にのしかかってまいりますので、現金(キャッシュ)
の支出は避けられません。金策に追われることになってしまいます。これが「資金繰り」の問題です。
しかし、「資金繰り」をシンプルに言うと、支払うべき時に支払額以上の現金(キャッシュ)を持っていれ
ば、本来は資金繰りに困ることはありません。実は、非常にシンプルで簡単なことです。
しかしながら、資金繰りは、考えるのとやるのとでは大違いで、世の中のほとんどの黒字会社が、決算書の
上では利益が上がっているのにもかかわらず、手元に現金(キャッシュ)がない、残らないということに
なってきてしまいます。
「勘定合って銭足らず」です。これが行き過ぎてしまうと、黒字倒産ということにもなりかねません。
では、なぜ利益がしっかり出ているのにも関わらず、「資金繰り」が苦しくなってしまうのでしょうか?
その原因と一言でシンプルに言うと、「タイムラグ」すなわち「時間差」が生じているからです。
これは、もしも全ての取引が現金(キャッシュ)のやり取りだけで完了できる、現金仕入・現金売上だけで
あるならば、損益計算書(収益-費用=利益)で計算された利益と、収支計算書(収入-支出=収支)で計算
された現金残高は完全に一致するので、「勘定合って銭足らず」にはなりません。
しかし、実際の商取引では、現金取引だけの商慣習はまれであり、商品を掛で仕入れたり(買掛金)、
商品を掛で売り上げたり(売掛金)、手形で掛代金を支払ったり(支払手形)、手形で掛代金を受け取ったり
(受取手形)しているわけです。
☑大切なポイントは、実際の商取引では、取引が現金(キャッシュ)取引だけではないので、収支計算が
損益計算と一致しなくなってしまう。
ですから利益が上がっているのに、実際に手元にキャッシュがないということになってしまう。
経営上、何よりも大切なのは「現金」であると言えましょう。「お金、現金、キャッシュ」です。
とにかく、商売は現金さえショートせずに循環させていれば、実質は倒産状態である状態の悪い会社で
あっても、存続することが可能だからです。ですから、「現金」は人間でいう血液にあたると言えます。
本日も誠にありがとうございます。 堀越まこと経営会計事務所 堀越 誠
2017年07月26日